( published: Jun. 26, 2002 / updated: Nov. 13, 2002 )
富士通ウェブ・アクセシビリティ指針 を読んでみての疑問点や批判を挙げる。
全般的には悪くはないのだけれど、特定のUAに依存した記述があったり、 ユーザ側の機能を制限する「配慮」があったりするのが不満。 あと、各項目の番号と見出しとの間に隙間が無いのが気になるところ。
(Nov. 10, 2002)各項目の番号と見出しとの間にスペース一ツ分が追加されていた。 見られていたのかも。
文字色と背景色の明度コントラストが小さいほど、文字が読みにくくなります。弱視の人、 高齢者の場合は、特にその差を充分確保する必要があります。
というのは良いのですが、
例文ではbgcolor
属性による設定と、スタイルシートによる設定
(しかもclass="white"
なんて記述をしている)
とを混用しており、
ブラウザの設定によっては、悪い例では黄色と黒、良い例では茶色と黒という組み合わせになることも。
ここは画像による例示の方が良かったかも。
(Nov. 10, 2002)文字の色をfont
要素で指定し、
文字を白く表示する様に「改善」された模様。
9.1ページは適切な長さにし、長くなるときは、適切なナビゲーション(ページ内リンクやページの先頭へ戻るリンク)をつけること。
長い文書を細切れにされると文書間の移動回数が増えるので、案外ありがたくありません。
ページ内リンク
も無意味に先頭やナビゲーションに戻るものを用意するよりも、
適切な関連文書へのリンクを用意くれた方がありがたいです。
ナビゲーションバーの手前に、本文へのリンクをつける。このリンクは、1ピクセルの透過色画像とすることで、視覚表示に影響を与えない。
アクセス解析用のCGIじゃあるまいし。そもそもわざわざ隠さなくとも、 リンクを表示したままでも収まりの良い表示というのも作れる筈。
28.画像への直接リンクはせず、画像読み込み用のHTMLファイルを作成し、そこにリンクすること。
アンカーなり文書なりでちゃんと画像の説明をすれば良いのでは。 それに「画像をアンカーからダウンロードして後から見る」 という手段を否定するので敢えて反対。
新たなウィンドウ表示は、ヘルプなど同時に参照したい情報に限定する。
「殆どのWWWブラウザには新規ウィンドウでリンク先を開く操作がある」という指摘があればもっと良かった。 「そもそも新たなウィンドウ表示はしない」という選択肢も。
取り消し線のタグ (
strike
、s
、del
) は使用せず、「取り消し」であることをテキストで明示する。
del
要素は取消線を表示するためのものではなく、削除された事項それ自身を示すもの。
例えば次の様に。
<h1>用意するもの</h1> <ul> <li>ビニールテープ</li> <li><del></del>カッターナイフ<ins>(不要になりました)</ins></li> <li>はさみ</li> </ul>
del
要素内のtitle属性で変更理由を書いたり、
cite属性で変更理由が書かれた文書のURIを示したりできるが、
そこまでやるかどうかは作者側の判断で。
いずれにせよ、取消線を引くだけのstrike
やs
との単純な比較は出来ません。
絵文字は使わず、文字や画像に置き換えてください。
何も全否定しなくても、代替コンテンツを工夫することで乗り切れるのでは。
小さな文字や、行間や文字間の狭い文章は、多くの人が読みにくくなります。文字サイズや行間を読みやすく指定し、さらに、利用者が自分の好みにあわせて変更できるようにしてください。
これは後半の利用者が自分の好みにあわせて変更できるようにしてください
、がポイント。
スタイル無し、物理要素無しの構造化文書を置けば、 適当なユーザースタイルシートを置くことで、利用者は好みのスタイルで文書を得られるというもの。 逆に文書作成者は文字サイズや行間について細かく指定をする必要はないということ。
レイアウトのためのテーブルには表題は不要。
「レイアウトのためだけにテーブルを使うのは出来るだけ避ける」というのがあれば良かったのに。