遠い昔、空には蜘蛛の巣状の網で覆われました。

地上の人々はそれを「ウェブ」と呼びました。

やがて人々は「ウェブ」を利用して物を運ぶ知恵を身につけ、

文明は大きく発展してゆきました。
しかしとどまることを知らぬ人々の欲求は、

新たな災いを生みました。

「ほーむぺーじ」と呼ばれるそれは、

「ウェブ」を自在に駆け回り、「ウェブ」上の物や人を食い荒らしはじめました。

多くの人は「ほーむぺーじ」を封じようとしましたが、

「ほーむぺーじ」の力に魅了された人々はその力をも支配しようとしました。

彼らは「タグ軍団」を名乗り、「ほーむぺーじ」を支配する究極のシステム、

「フォントいじり」を作り上げました。
「ほーむぺーじ」、そして「フォントいじり」に魅了された人々は、

自らの欲望を満たすためにそれらを動かし、

地上の街を次々と焼き払いました。

やがてそれらは「ウェブ」を破壊に導き、

その下敷きになった多くの人々が犠牲になりました。
残された人々が絶望したその時、空から一人の少女が現れました。

金色の羽を持つ彼女は、一瞬で世界全体を埋め尽くし、

「ほーむぺーじ」と、彼らに隷属する「タグ軍団」、

そしてそれら全ての支配者である「フォントいじり」を封印し、

砂に変えてしまいました。

その少女は、再び世界が破壊に支配されない為に、

自らの体を石に変え、封印となりました。
こうして世界には「ウェブ」の無くなった空と分断された大地、

そしてほんのわずかな人々だけが残りました。

やがて人々は封印になった少女を「W3C子」と呼ぶようになりました。

それは『「ウェブ」の向こうの空から来た勇者』という意味でした。

そして「W3C子」の石像の立つ島を、人々は「W3Cランド」と呼ぶようになりました。