(published: Jan. 3, 2000)
ここでは以前札幌ニコリストが発行したクロスワードデスマッチルールブックに掲載された序文を紹介します。 内容が古くなっているのでそのうちリファインするかも知れません。
はじめに--クロスワードデスマッチができるまで
クロスワードデスマッチ オフィシャルルールブックより
このペンシルゲームは、昭和と平成の境目ぐらいの札ニコが出来て間も無い頃、 論理〜狼氏が考え出したものである(注1)。 聞くところによると、同じ頃出来た関西ニコリストの参加者が 放談会でビックロを作り本誌に載せたのを見て、 札幌でも出来ないだろうかと思ったらしい。
初めは1枚の用紙(注2)を皆で埋めていけば出来るものと思っていたが、 用紙が回ってこない人は結構手持ち無沙汰になってしまう。 それじゃ、皆で1枚ずつ持っていればいいのではないか… と考えたのだが、 各人の埋める早さがマチマチでは遅い人に何枚も溜まってしまうのである。
そこで、1ツの項目を埋めるための制限時間を設けてみた。 しかし、制限時間に間に合わない人だって出てくるし、 制限時間に間に合ったところで破綻していれば何の意味も無い。 では、破綻しなかったものだけを選りすぐっていけば 最後には完成したワクが出来るのではないか、 といった考えで進められたのである(注3)。
その後、論理〜狼氏はどのような志向経路をたどったのかは定かではないが、 彼はこれを生き残りゲームにしてしまった。 遊び方は単純で、人数分のワクを用意して単語を埋めていき次々に隣へ回し、 埋められなくなった人が負け、 ルールもニコリにおけるクロスワード三原則(注4)を守っていれば良いという、 とてもシンプルなものだった。
何度もテストプレーを重ねる内にいろいろとトラブルも起きてくるもので、 それをひとつひとつ解決していくうちに今のルールになっていったのである。 中にはスケルトンデスマッチという幻のゲームがあったが、 あまりにもすぐに詰んでしまうので1回でボツになった。
一口にテストプレーといっても、迫り来る時間と自分の語彙力の限界に、 頭がクラクラしてくるこのゲームは、体力と精神力を極度に消耗する という理由で放談会毎に1回ずつしか出来ず、 名前もいつしかクロスワードデスマッチと呼ばれるようになっていった(注5)。
という訳で、今も札ニコ放談会で楽しまれて(?)いるクロデスのルールがほぼ固まったのは、 論理〜狼氏が始めてから2年後のことであった。
その後、月ニコに放談会報告を載せていくうちに 「クロデスとは何ですか?」という質問がたびたび来るようになったので、 ある日このルールをレポート用紙3p分ぐらいにまとめて月ニコに送ったことがある(注6)。 しかし、紙面の都合からか大部分が端折られており、 書いた本人が読んでもどんなゲームなのか分からなかった。 いや、ルールの大筋は合っていたが、 結構重要な細かいルールが抜けていた(注7)のである。 これでは、札ニコは放談会で何をやっているのだということになってしまう。 おまけに、本家放談会では、 あの人数(注8)で月ニコに載ったルールでクロデスをやったという。 詳しいことは参加された某氏から聞いたが、案の定、 削られていた部分が元でパニクッたらしい。
それならば、自分達でオフィシャルルールブックを作って、 正しいクロデスを広く普及しようではないかということで、 これが出来た訳である (という割に訳わかんなかったらどうしよう)。 迫り来るタイムリミットと戦いながら自分のボキャブラリーの無さを痛感する 極悪非道なゲームではある(それは大いに認める)が、 皆さんの脳味噌をきりきりと絞って挑戦してみていただきたい。
- (注1)当時はクロスワードコンテストという名前だった。
- (注2)既に黒マスの位置が決まっているものだったと思う。
- (注3)クロデス本来の目的は、 本誌に札ニコの参加者で作ったクロスワードを載せる ことだったのは、今ではあまり知られていない事実である。
- (注4)
というもの。
- 黒マスで盤面が分断されてはいけない。
- 黒マスをタテヨコに連続させない。
- 入る言葉は名詞が原則。
- (注5)私が勝手に付けたという説もある。
- (注6)月ニコ’91、4月号[No.50]を参照。
- (注7)その部分を解決するのに2年かかっているのだ〜っ!
- (注8)札ニコの数倍は確実にいる。 西野注:札ニコの平均参加人数は10人程度、 一方本家放談会では40〜50人集まる。
(クロスワードデスマッチルール説明[d]) (総合索引[t])