( published: Jan. 9, 2002 / updated: Oct. 4, 2002 )
「軽いページを目指しましょう」とはよくいわれますが、 文書の内容を削ってまで軽くするのは好ましくありません。 また、一ツの文書を複数の「ページ」に分けるというのも良くありません。 文書間の移動が増える分、読者に負担がかかるからです。
画像、動画、JAVAアプレットなどを使った「作品」をウェブ上で公開したいという人も多いでしょうが、 こういった「作品」を見られない、あるいは望まないユーザもいることを忘れてはいけません。 身体の障害やハードあるいはソフトの性能の低さゆえ「作品」を見ることが出来ない人、 単に「作品」に関する情報だけが欲しいという人、 「作品」そのものを不愉快に思う (例えば文書を開いたときに流れるBGMを、 「作者の嗜好の押しつけ」と拒絶する人は多いです) 人など色々な人が見ていることを想像してみて下さい。 そういった人達のためにも、代替コンテンツ (例えば画像への代替文字列や動画などの説明文など)を用意することは有用です。
悪い例として、メニューにJAVAやフラッシュを使用しているというものがあります。 「読者にインパクトを与える」という理由で導入しているサイトも多いですが、 多くの場合、「プラグインの読みこみに時間がかかる」 「動くものが多すぎて集中できない」など、読者に不便を強いる結果に終わります。
単に仲間内でのコミュニケーションを求めるのであれば、 適当な掲示板の常連になったり、メールのやりとりをしていれば十分で、 わざわざウェブサイトを作る必要はありません。
「自己満足だから」という言い訳をして外部からの批評を封じるという手合いも多いですが、 文書を公開する以上、ある程度の向上心は持っておきたいものです。
実はサイト作成において一番大事なのは、「サイト閉鎖しない」「コンテンツを削除しない」ことです。 自分一人の判断で「面白くないから」「飽きたから」とサイト閉鎖やコンテンツ削除をするケースが多いですが、 閉鎖や削除をしなければ、 そのコンテンツを「面白い」「有用だ」と評価してくれる人が現れるかも知れません。 安易なコンテンツの削除が、大量のデッドリンクを発生させてしまうことを忘れてはなりません。
現実の世界でも、公表当時は見向きもされなかった論文が、 数十年後に注目を浴び、問題の解決に役立った例もあります。
見出しはh1〜h6要素、段落はp要素、箇条書きはul/ol要素という具合に、 変に小細工をせずに文章をマークアップしていきましょう。 単なるインデントの為に<div class="i">なんて記述をしたり、 本来見出しとすべきところを単なる太字で表現したりするのはやめましょう。 また、見出しがh2から始まっていて、その次がh4というのも良くありません。
HTML Validatorや、 Another HTML-Lintなどの構文チェッカはHTML文書中の間違いを見つけ出すのには有効ですが、 そこには「チェッカを通ることだけを目指した結果、不自然な書き方を覚えてしまう」 という罠が待ち構えています。 あくまでマークアップの原理が分かる人が、 ちょっとしたエラーを見つけ出すために使うものであると考えましょう。
「Netscape Navigator利用者への配慮を」という人は多いですが、 その為に複雑なスクリプトを組んだり、些細なバグを利用したり、 別文書を用意したりするのは、製作者にとって大きな負担になります。
対策を全く取らず、シンプルな文書を公開するのも選択肢の一ツです。
しばしば「無断リンク」や「無断引用」を極端に禁止するサイトがありますが、 リンクや引用は著作権法でも認められている行為です。 特に「無断リンクは発見次第罰金をいただきます」などとやると、 今度は脅迫罪で責められることになります。
「リンクされたくない」「引用されたくない」というリソースは、 はじめからウェブ上に公開しないのが安全です。